2022年08月05日

渋沢栄一と論語について(上司の心構え)

 2021年のオリンピックが終わり、NHKの大河ドラマ「晴天を衝け」も再開されました。
主人公は、『渋沢栄一』で明治の時代を生き、600社近くの起業に関わり、近代日本を作ってきた一人です。
 渋沢は、『孔子』自身の発言や振る舞いを書いた『論語』を生きる規範としており、同じく論語を愛読して『菅原論語』を編纂した『菅原道真』が『和魂漢才』を提唱したのに対して、渋沢は『論語とそろばん』を記述し『士魂商才』を提唱しました。
 そして、『士魂』も『商才』も「論語」が最も基礎となると述べ、ことに「商才」というものは、もともと『道徳』を基盤としているものであり、「道徳」から外れたり、嘘やううわべだけの軽薄な才覚は、いわゆる「小才子」や「小利口」であって、決して本当の「商才」ではなく、「商才」は「道徳」と一体であることが望ましく、「道徳」の書である「論語」によって「商才」も養えると述べています。
 ちなみに、『論語』を社労士として少し調べてみると、上司が部下に対する際の心構えのヒントになる文章が三つほど見つかりましたので紹介いたします。

@『君は臣を使うに礼をもってし、臣は君に使うるに忠をもってす』
これは、人君が臣下を使うには『礼儀』を以てすべく、人臣は主君につかえるには『忠』すなわち『真心』をもってすべきである。という教えです。

A『上、礼を好めば、すなわち民使ひ易し』
これは、民を巧みに心安く使おうとするには、まず以て上に立つ者が、礼儀を守るようにするがよい。という教えです。

B『上に居て寛ならず、礼をなして敬せず、喪に臨みて哀しまずんば、我何を
 以て之を観んや』
これは、上に立ちながら寛大ではなく、礼儀を行うにその根本たる敬(うやまいの心)をつくさず、喪に臨んで哀悼の情をつくさないとういう風であれば、何のとりえも見出すことは出来ない。と孔子が述べたものです。

以上、労務管理の上からも、約2500年前の『孔子の教え(論語)』は、読んでみると「目から鱗」の箇所が多数ありました。



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2017年10月10日

育休給付金の2歳までの支給期間延長

こんにちは。今月より施行となった育児・介護休業法改正についてのお話です。

改正育児・休業法の10月施行

 育児・介護休業法では、育児休業期間は、原則として子が1歳に達するまでで、保育所などにおける保育の実施が行われないなどの理由があれば、例外的に子が1歳6ヶ月に達するまで延長できるとしています。

 法改正によって、この延長できる期間については、今年10月1日から、1歳6ヶ月に達した時点でもなお保育所などにおける保育の実施が行われないなどの状況であれば、再度延長を事業主に申し出ることにより、最長で2歳まで延長ができるようになりました。
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育児休業給付金の支給期間の再延長

 雇用保険の意k時休業給付金についても、従来は上記の理由により子が1歳6ヶ月に達する日の前日まで育児休業給付金の支給対象期間が延長されていますが、10月10日からは、改正育児・介護休業法にあわせて、上記の理由によりコカ1歳6ヶ月に達する日後の期間に育児休業を取得する場合には、最長で子が2歳に達する日の前日まで支給期間が延長されるようになります。

再延長の対象者と具体的な手続き

 今回の改正は、子が1歳6ヶ月に達する日の翌日が平成29年10月1日以降となる人が対象となります。したがって、育児休業にかかる子の誕生日が平成28年3月31日以降の場合に対象となります。

 すでに育児休業給付を受けている人であって、支給対象期間延長後、子が1歳6ヶ月に達したことで支給が終了している人は、10月1日の時点で子が2歳に達していなくても再延長はできないことになります。

 従来、最長1歳6ヶ月に達する日の前日までの支給対象期間の延長申し出の際には、子が1歳に達する日の翌日において保育所などにおける保育の実施が行われないなどの理由に該当することを確認できる書類の提出が必要になっています。

 今回の改正により、最長2歳に達する日の前日まで支給対象期間を延長する場合には、改めて延長を申し出ることが必要です。また、その際には、子が1歳6ヶ月に達する日の翌日においても延長の要件に該当することができる書類を改めて提出する必要がありますので、怠りなく準備をすることが大切でしょう。 



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2017年09月12日

苦情・相談窓口は設けなければならない?

こんにちは。今日はセクハラ対策についてのお話です。
  社員からセクハラが起きたときの対応の担当者は決まっていないのか、という質問がありました。決まっていないと答えると、法律で相談や苦情を受ける窓口となる人を決めておかなければならないはずだと言われました。
 当社は小規模なので、わざわざ窓口を設けるまでもないと考えますが、それでも設けなければいけないのでしょうか?

男女雇用機会均等のセクハラ対策義務

 男女雇用機会均等法およびそれに基づく指針では、職場における男女双方に対するセクシャルハラスメント対策として、労働者からの相談や苦情に応じ、適切に処理するための必要な体制を整備するなど必要な措置を講ずることを事業主に義務づけています。

 これは、会社の規模の大小を問わず講じなければならないとされていますので、相談や苦情に対応する担当者をあらかじめ決めて、周知しておく必要があります。

 このほか、事業主はセクハラ防止に向けての方針を明確にして、管理監督者を含むすべての労働者に対してその方針を周知・啓発することや、実際に相談があった場合は、事実関係を迅速かつ正確に確認し、適正に対処することとされています。

 また、相談者や行為者等のプライバシーを保護し、相談したことや事実関係の確認に協力したこと等を理由にして不利益な取扱いを行ってはならない旨を定め、労働者に周知・啓発することなども求められています。

 セクハラ対策は企業にとって負担となる面も多いのですが、対策を講じていないと、やがて行政の是正指導があり、それでも応じない場合は、企業名公表の対象となることがあります。

 こうしたことにならないよう、必要な対策は講じておくことが重要となります。どうしても社内で担当者を選任できない場合は、外部の専門機関などを窓口にすることも一つの方策でしょう。

「マタハラ」への対策

 均等法では、職場における妊娠、出産等に関するハラスメント(マタニティハラスメント)についても、セクハラと同様に、相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備や防止に向けての方針などの明確化と、管理監督者を含む労働者への周知・啓発などを事業主に義務づけています。

 また、均等法と育児・介護休業法については、企業が法違反の是正を求める勧告に従わず公表された場合などに、厚生労働省はその企業にハローワークでの新卒求人を受理しない取り組みを行っています。今年1月からは、マタハラに対する法律で義務づけた防止策を講じなかった企業に対しても指導が行われ、是正されてから一定期間経過するまで求人を受理しないこととするように制度を改めています。

 このように、近年は職場におけるさまざまなハラスメントに対して、企業側が義務や責任の一端を負うことが避けて通れなくなっています。セクハラだけではなく、その他のハラスメントの相談についても一体的に相談窓口を設置し、苦情や相談も一元的に受け付ける体制の整備が望ましいといえるでしょう。





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