2016年03月25日

パート従業員 産休は取らせなければならないか

こんにちは。
いよいよ桜も開花しました。これからどんどん春めいてきますでしょうか。
さて、今日はパート従業員についてのお話です。

 当社は、パートタイマーを数名雇用していますが、このほどある女性パートが妊娠し、産休を取りたい希望のようです。1年契約で更新して3年目に入り、来月が更新の時期となります。
 パートは貴重な戦力なので、契約を更新して産休を取らせてもよいのですが、代わりのパートを採用しなければならず、このまま契約満了で退職も仕方ないかとも考えています。
 このような場合でも、産休を取らせなければならないでしょうか?


均等法とマタニティ・ハラスメント

 男女雇用機会均等法(第9条)では、その雇用する女性労働者が妊娠、出産したことなどを理由として、その女性労働者に対して解雇、そのほかの不利益な扱いをすることを禁止しています。この条文は正社員だけでなく、パート、アルバイト、派遣労働者にも適用されます。

 均等法に市販する場合には、罰則の適用も含めて行政による厳しい措置の対象になります。厚生労働省は、原則として妊娠・出産などから1年以内に不利益な取扱いを受けた場合は、直ちに違法と判断することを明確に示していて、是正指導や勧告に従わない企業名を公表することなども含めて、この判断基準に基づく指導などを徹底するとしています。

 また最近では、働く女性が妊娠・出産をきっかけに、会社から不利益な扱いを受けるほかに、職場において精神的・肉体的な嫌がらせを受けることも含めて、マタニティ・ハラスメント(マタハラ)という言葉が認知されつつあります。

 政府は、来年の通常国会での法改正も視野に、企業にマタハラ防止政策の強化を促すための取り組みを実施する方針を打ち出すなど、規制強化に向けた動きが活発になっています。

妊娠を「きっかけ」とした雇止めも法違反

 質問のケースのように、雇用契約期間を定めたパートタイマーに関しても妊娠や出産をきっかけとして不利益な扱いをすることは、たとえ本人が一定に理解を示していたとしても、法的には違反行為と認められることになります。妊娠したからといって契約の更新をしないことや退職を促すこと、減給や不利益な人事評価なども行ってはならないとされています。

必要な措置は取るべき

 パートタイマーであっても法令に基づいた産前・産後休業など、女性労働者に対する就業上の制度は適用されます。もともと、妊娠の事実がなければ契約を更新する予定だったのであれば、更新して所定の休業をさせるようにしなければならないでしょう。

 また、均等法(第12条・13条)においては、雇用する女性労働者が、妊娠・出産に関して保健指導または健康診査受けるために必要な時間を確保することや、主治医などから指導を受けた場合は、その指導事項を守ることができるよう必要な措置を取ることが義務づけられています。したがって、本人からこうした申し出があれば、勤務時間の状況や本人の希望なども踏まえて対応することが必要となるでしょう。



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2016年03月09日

雇用保険制度の見直し

こんにちは。
三寒四温とはいっても、目まぐるしい温度変化で体調を崩しそうです。春まではもう少しですね。さて、今日は雇用保険についての情報です。

雇用保険料率28年度は引下げへ

 労働政策審議会(厚生労働大臣の諮問機関)の分科会は平成27年12月25日、雇用保険制度の見直しの方向性について報告書をまとめました。

 同報告書では、雇用保険の財政状況等を勘案して、平成28年度は失業等の給付に係る雇用保険料率を引き下げることが盛り込まれました。実施されれば、一般の事業では現行の1000分の10から1000分の8に引き下げられることになります。

 また、65歳以降に新たに雇用される人を雇用保険の適用対象にすることや、4月1日現在で64歳以上である人の雇用保険料の徴収免除制度を廃止して。一定の経過期間を設けて原則通り徴収することもあげられています。

 一方で、65歳以上の多くが中小企業に雇用されていることなどを踏まえ、雇用保険料の徴収免除の廃止に併せて、例えば65歳以上の高齢者を一定割合以上雇用している事業主に対する助成制度を検討すべきだとしています。

 このほか、政府が方針を打ち出している介護離職の防止に向け、介護休業給付の給付率を休業前賃金の67%(現行は40%)に引き上げる、介護休業の分割取得を可能とするなどとしています。また、育児・介護休業法の改正の動きを踏まえて、介護休業給付の給付範囲などの見直しも視野に入れています。

 報告書を受けて、厚生労働省は今の通常国会に改正法案を提出することにしています。

【参考】雇用保険料率の推移(平成20年度以降)
20年度21年度22・23年度24〜27年度28年度
失業給付に係る率
(労使折半)
12/10008/100012/100010/10008/1000
(予定)
雇用二事業に係る率
(事業主負担)
3/10003/10003.5/10003.5/10003/1000
(予定)

*上記は一般の事業の保険料率
(農林水産業、清酒製造業及び建設業の失業等給付に係る室については労使双方に1/1000ずつ上乗せがあり、また、建設業の二事業に係る率については1/1000の上乗せがあります)


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