2016年01月22日

複数の適用事業所から報酬を受けるとき

こんにちは。
毎日めまぐるしく天候が変わっています。体調を崩されないようにお気をつけください。
さて、今日は2か所以上から給与をもらっている場合の手続きについてのお話です。

新たに資格取得届を提出

 健康保険・厚生年金保険の被保険者が、複数(2ヵ所以上)の適用事業所から報酬を受けることになった時で、その適用事業所においても被保険者になるべき人であれば、資格取得届の提出が必要となります。

 被保険者となるべき人は、一般的には報酬を受ける役員または常時使用関係にある従業員(正社員など)で、パートタイマーであれば原則的に労働時間と労働日数がそれぞれ正社員の概ね4分の3以上の場合です。

 したがって、新たに資格取得届の提出が必要なのは、通常のケースでは、他の適用事業所においても報酬を受ける役員に就任した場合などが考えられます。

被保険者所属選択・二以上事業所勤務届

 複数の適用事業所で被保険者の資格を取得した場合、管轄する年金事務所または健康保険組合などの「保険者」に「被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」を提出します。

 これは、被保険者が複数の事業所で適用を受けると保険給付や年金加入記録など事務取扱いの関係で支障をきたすことにもなるので、被保険者自らがどの年金事務所または健康保険組合で主として適用を受けるかを選択する必要があるために届けるものです。

 なお、健康保険組合を選択した場合、厚生年金保険の事務は年金事務所が行うことになります。

保険料の扱い

 保険料の算定の基礎となる標準報酬月額については、それぞれの事業所から受ける報酬額を合算して決定することになります。そして、この標準報酬月額により算出された保険料額を、事業所ごとの報酬額に応じ按分して額が決まり、それぞれの事業所に通知が行われて納付することになっています。
 
 標準報酬月額が1つの事業所だけの報酬ですでに上限となっている場合でも、この届出は必要で、届出に基づき複数の事業所で按分された保険料額を、それぞれの事業所で納付します。

随時改定のの扱い

 報酬額が大きく変動した場合の標準報酬月額の随時改定は少し複雑ですが、基本的には、それぞれの事業所において受ける報酬が随時改定の要件に該当するかどうかで判断することになっています。

 たとえば、A事業所(選択事業所)、B事業所での報酬額がいずれも70万円で、B事業所の報酬月額が50万円に下がって3カ月間経過した場合、3カ月平均の合算額では140万円から120万円になり、
標準報酬月額の等級(健保:121万円、厚年:62万円)
は変わりませんが、
B事業所での等級が2等級以上(健保:71万円から50万円、厚年:62万円から50万円)
下がります。
 したがって、選択したほうのA事業所の管轄年金事務所(または健保組合)に「報酬月額変更届」を提出します。この場安、合算額においては、等級の変更はありませんが、それぞれの事業所が納める保険料は、按分割合が変更されることになります。


posted by 鶴田事務所 at 16:20| Comment(0) | 業務関連記事